JAEN
Technology
保有技術
ステープルフィニッシャーで中綴じ製本する際の”用紙折り高さ”を抑える技術です。
中綴じ製本する際、軸線をずらしたサドル・シェイプローラー対で、上下から用紙を挟み込み、荷重をかけることで用紙折り高さを抑えることを実現します。
中綴じ機能において、冊子の折り高さを低く保つことは、冊子のユーザビリティ品質(取り扱いやすさ)と、外観品質(外観の美しさ)とに寄与します。
低価格(主にOffice市場)が売りとなる中綴じフィニッシャは、相対的に折り高さが高いという短所があります。
一方、その短所を補う高品質な折り高さ*1(主にPP市場*2)の中綴じフィニッシャは、高価格になります。
そこで我々が着手した新規技術は、低価格、かつ高品質な折り高さを満足する、中綴じ折り高さ低減技術です。
*1 折り目がしっかりしていて折り高さが低い冊子
*2 PP市場:プロダクションプリンティング市場(Production Printing市場:出力物を商品としている市場)
本技術は、以下の技術で構成されます。
①簡易スクエア折り技術
図1は、従来の中綴じフィニッシャーで用いられる「折りローラ加圧方式」や、「スクエア折り方式」の中綴じ冊子の折り目の模式図です。
「折りローラ加圧方式」では1つの折り目が冊子に形成されるのに対し、「スクエア折り方式」では冊子の折り目を形成したい箇所の上下方向を把持した状態で背表紙側にローラを走らせ、2つの折り目を形成させます。「スクエア折り方式」で形成した折り目の方が、折り高さは低くなります。
一方で、「スクエア折り方式」は、折り目近傍を把持する把持機構の構成と、背表紙側を走らせるローラ機構とがそれぞれ必要になること、背表紙をローラが走る際、用紙にずれが生じないように高い荷重が必要とされることから、「折りローラ加圧方式」に対し、部品点数の増加、部品の大型化、それに付随して高コストになります。
上述の「スクエア折り方式」によって形成されるような2つの折り目を、より簡易な構成で実現できるように考案したのが、用紙のたわみに局所的な集中荷重を掛け、加圧部を座屈させる「簡易スクエア折り方式」(図2)です。
用紙をたわませた状態で、たわみの中央部に局所的な集中荷重を掛けます。直接的な集中荷重を受けない部分は、用紙剛性により、折り目にはならず、たわみを維持しますが、集中荷重を受ける部分は用紙が座屈し、図2に示すような折り癖が形成されます。
これを応用し、集中荷重を掛けるローラを上下に配置しました。これにより、折り癖を上下に2つ形成させ、かつそのローラ対を中央部から折り目方向に走らせることで、折り癖を前後に拡大させ、折り目を2つ形成させることが可能になります。
②サドル・シェイプ技術
「簡易スクエア折り方式」で形成された折り目の高さをさらに低減すべく考案したのが、上下のローラを折り目方向にずらす方式です(図3)。
上下のローラを折り目方向にずらして荷重をかけると、モーメントが発生します(図4)。この状態でローラ対を折り目に沿って移動させると、用紙にしごきが生じて強い折り目が形成されます。
集中荷重による用紙の座屈を利用した折り目を形成する「簡易スクエア折り技術」と、折り目方向に上下の折り目形成用のローラ軸心をずらす「サドル・シェイプ技術」を開発したことで、高品質な折り高さに加え、機構の簡易さ、かつ低価格を実現し、技術の優位性を確立しました。
カタログ、冊子の作製業務