JAEN
Technology
保有技術
定着装置の熱容量を大幅に低減させ、かつ、ヒーターで定着ベルトを直接加熱することで熱伝達効率を向上させ、使いやすさを損なわずに、複合機の省エネと高画質を両立させました
コピー機やプリンターは、一日のほとんどを使っていない待機状態で過ごします。このときの電力のムダを減らすために、省エネモードが作られました。ただし省エネモードからすぐに使えるようにするには、冷めたローラーを素早く温める必要があります。そこで開発されたのがQSU(Quick Start-Up)という技術です。ETRIAは25年以上前からQSU技術の開発に本格的に取り組んできました。2013年からは第4世代となるダイレクトヒート(DH)方式による「カラーQSU技術(DH方式)」を採用した商品を発売しました。2023年発売の「RICOH IM C6010/C5510/C4510/C3510/C3010/C2510」では、わずか6秒ほどで復帰し、省エネ性能も業界トップレベルを達成しています。
本技術は、以下の技術で構成されます。
複合機には、トナーを紙に定着させる定着ユニットがあります。これは熱と圧力でトナーを溶かして紙に密着させる重要なプロセスです。
ETRIAは2001年に初代QSU(Quick Start-Up)を搭載して以来、
第2世代:高速機向けのキャパシタハイブリッド方式*1
第3世代:IH*2方式によるカラーQSU
と定着ユニットを進化させてきました。
*1 急速に充電・放電が可能な蓄電デバイス
*2 電磁誘導加熱
現在の第4世代QSU技術では、ダイレクトヒート(DH)方式(図1)を採用しました。従来のようにローラー内に加熱パイプを置くのではなく、ハロゲンヒーターで定着ベルトを直接加熱します。さらにベルトの薄肉化・小径化で熱容量を削減し、定着パッドで接触幅を確保することで、必要な熱伝達を維持しました。
これにより、IH方式の「高効率だが大型化しやすい」という課題を解決し、小型・省エネ・高速立ち上げを同時に実現しました。
自社のライフサイクルアセスメント(LCA)*3では、環境負荷を約30%削減できる効果も確認されています。
*3 原材料を製造するための資源採取から製造・輸送・販売・使用・保守・回収・リサイクル・廃棄に至るまでの間に、どのような環境負荷がどの程度あるかを定量的に把握することを意味します